No. 70 タングステン的研鑽

 令和2年(2020年)7月、通訳養成講座が開催された。これは公的機関による公費による通訳人材育成の為、書類選考によりそれ相応の厳しい条件をクリアしないと受講は許可されない。

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第二波の襲来が懸念されるwithコロナ時代の昨今。完全防御態勢で講座に参加する女将剣道の外見は、一見『怪しい人』以外の何者でもない

 

 女将剣道の場合、神戸関税局から翻訳依頼を請けてかなり分厚い一冊の英文の関税関係の専門書を翻訳したり、マレーシアの病院が発行した保健関係書類を翻訳したり、マレーシアがらみのイベントでマレーシア人の通訳をしたり、アメリカ人に日本語を教えたり等のキャリアを評価してもらった為なのか、かなりの応募者の中で英語通訳は1名のみに受講許可が出た。他は日本語を流暢に操る中国人の男女2人の合計3人。『TIME』によると、2050年には中国はUSAを凌駕して世界一の国家になるという。この場面でも中国人の底力を感じずにはいられない。恐るべしChanese  power !

 受講カリキュラムの一つに東京からの試験官による厳しい通訳実技試験もあり、7月は英語と剣道漬けの日々。試験合格後は、毎年何回かの研修会で更なる研鑽が続く。   

 マスク着用剣道稽古の為か酸欠気味で稽古から帰宅した日も、身体的疲労困憊よりは使命感が勝り英語の文章には必ず目を通した。英語はガメランマレーダンスやアンクロンと並んで、マレーシアと女将剣道を繋いでくれる架け橋の一つでもあるからだ。

 タングステンの様に硬い、マレーシア・剣道・英語へのぶれない思いの為なのか、最近は顔つきも原子番号74のタングステンの如き強く、真摯な表情になりがちだ。

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講習で身が引き締まる思いの日々。剣道の昇段審査日が近づくに連れて抱く、緊張感に近い心の動き