No. 110 ハリラヤ・プアサ

 令和4年(2022年)4月2日から始まった世界中のムスリムが一斉に断行する約一ヶ月に渡る断食は、5月1日に終了した。マレーシアの場合は、国王が月を観察する事により断食明けの宣言をする。
      f:id:okamikendou:20220505160952j:image   f:id:okamikendou:20220505161004j:image
マレーシアの友人から送られてきたハリラヤカード

 朝、夜明け前の5時半頃一日分の食事をとり日没後の7時半頃まで食べ物ばかりか水分さえもとらない。敬虔なムスリムは唾さえも呑み込まないので、マラヤ大学のお祈りをする部屋には唾を吐く壺が設置されていた。

 日没後の食事イフタールは、キャンティーンと呼ばれる大きな食堂で中国系やインド系のマレーシア人が食事をしていても、マレー系ムスリムアザーンの合図があるまでは食べ物を口にしない。アザーンとは『アッラー・アクバル アッラー・アクバル』で始まるお祈りの時間を知らせる合図だ。

 断食明けのお祭りはハリラヤ・プアサと呼ばれ、友人宅や王宮、首相官邸をはしごしてご馳走をたらふく頂く。女将剣道は友人宅でご馳走になった後、二度ほど首相官邸を訪問した経験があるが二回目は和服姿で。二回とも女将剣道のインタビュー映像がテレビで流れたのは、和服の威力の故か?和服の威力は、特に海外では想像以上に絶大だ。

 広島市でもJR広島駅近くにある留学生会館で、二年前はまだコロナ禍の前であったので広島市に住むイスラム教徒による断食明けのパーティーが開催された。f:id:okamikendou:20220505191031j:image

留学生会館で行なわれた断食明けのパーティー。そのくじ引きで当たった景品

          
      f:id:okamikendou:20220507124456j:image

 私は某広島県立高校での、マレーシア関連の講義で断食体験を伝える為に断食を開始した。自身の信念への挑戦でもある。