マレー式婚礼衣裳
我が家の庭を時折訪問してくる2m近くはあろうかという、ワニまがいの大とかげ
メイドの中国系マレーシア人のランさん
クアラルンプールの自宅は、マレーシアではバンガローと呼ばれる広大な庭に囲まれた一軒家であった。庭には何一つ手入れをしないのに、自然にバナナやスターフルーツ、マンゴー等の熱帯果実がたわわに実り、猿は当然の事、巨大ゴキブリ、大とかげ、毒ヘビまでもが我が物顔で出没した。部屋の壁にはヤモリが張り付いてチッチッとお喋りしていたし、断水・停電は当たり前。これがマレーシア、これこそが女将剣道の愛するマレーシア!
マラヤ大学の敷地内にあるこのバンガローを支えてくれた人が二人。一人がメイドの中国系マレーシア人のランさん、もう一人がマレー系マレーシア人で庭師のオマールさん。
クアラルンプール郊外のチュラスに住むオマールさんは、女将剣道一家がマレーシアに住み始めた直後、自宅で執り行われた娘さんの結婚式に我々を招待してくれた。
日本式のホテルや結婚式場を借りての派手な披露宴ではなく、オマールさんの自宅前に長細いテーブルを何脚か並べて、屋根代わりにテントを張った手作りの温かいアットホームな披露宴。お祝いの気持ちが込められた美味しいマレー料理。これらは何にも勝る幸せのお裾分けであった。