篆刻石(てんこくせき)に文字を書いて彫る事を篆刻という。印面の朱肉のつかない白い部分を白陣、朱肉のついた部分を色陣といい、文字が白い彫り方を陰刻、逆に文字が朱色に浮かび上がる彫り方を陽刻という。
マレーシアから帰国する際に、クアラルンプールのチャイナタウンで何人もの友人に、その人達の名前を刻んだ落款印を注文してお土産に差し上げたが、女将剣道自身のものは注文しなかったので、機会があれば自ら落款を作成したいと思っていた。
落款石を彫る彫刻刀である鉄筆や、金属製のヤスリ、ライターサイズの落款石、その他に紙ヤスリや文字を写し取る為のカーボン用紙やトレーシングペーパー等が揃い、いざ篆刻着手。
篆書体による陰刻 陽刻
思いがけず落款印を作成する道具一式が入手できたので、長年の懸案であった篆書体での『洋子』の文字を、陰刻と陽刻によって作成開始。