No. 80 インシャー・アッラー


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インシャー・アッラー(神様がお望みならば)

 このアラビア語の言葉は、マレーシアで暮らしていた時にイスラム教徒との会話でしばしば耳にしたフレーズだ。

 令和2年(2020年)11月、某広島県立高校で4月の新学期以来、コロナ禍で延期になっていた高校3年生の授業の講師を依頼された。

「インシャー・アッラー」。ここのところ女将剣道は英語がらみで多忙をきわめているが、マレーシアのお役にたち、神様がそれをお望みならば(インシャー・アッラー)、と引き受ける事にした。

        f:id:okamikendou:20201104173954j:imageマレー系、中国系、インド系の三民族複合国家マレーシア。そのうちのインド系民族衣装のパンジャビスーツ

 

 講義のテーマはマレーシア。女将剣道が実施したのが、マレーシア理解の為に知覚、味覚、聴覚、視覚と各方面からマレーシアを多角的に切り込む講義。先ずマレーシア概論を通して知覚的側面からのマレーシア紹介。次にタピオカとココナッツミルクのデザートで味覚を介して、そして女将剣道ばかりでなく生徒達にも奏でてもらったアンクロン演奏を通して聴覚面からもマレーシアにアプローチ。更にサリーの着付けを始めとする民族衣装紹介をしながら、視覚的にもマレーシア文化への理解度を深めてもらうという、女将剣道立案のシラバス

 生徒には英語で質問をしてもらい、マレーシア語で返答してそれを英語で通訳するという授業。3~4カ国語を自由に操るマレーシア人だが、まるで彼らに講義しているかの様な錯覚に陥る、英語、マレーシア語、日本語の飛び交うインターナショナルな講義の2時間であった。

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 コロナ禍の下、マスク着用の民族衣装姿
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26人分のデザート分配のボランティアを募集したところ、すぐに挙手して協力してくれた感心な生徒達