「『20世紀最大の悲劇』は何か」、世界中の人々にアンケートした結果が、何年か前にNHK の衛星放送ニュースで流れていた。それが「広島の原爆投下」であった。
欧州を旅した友人によると、大抵のヨーロピアンは大阪、京都は知らなくても東京は勿論の事だが広島は知っているという。「広島への人類史上初の原爆投下」、その結果2019年8月現在で31万9000人余りもの犠牲者が生じた悲劇の歴史が大きく影響しているのだろう。昨年2020年は広島に原爆が投下されて75年。原爆投下後75年間は草木も生えないと言われた広島市は、投下翌年のキョウチクトウの開花から始まり今や多くの水脈や豊かな緑を誇る国際平和都市に。くしくも原爆投下75年後に『2020被爆75年につどう』というタイトルの書籍が企画され令和3年(2021年)3月に発行された。
松井広島市長からのメッセージ
松井広島市長を始めとする大きな影響力を持つ政治家らリーダーシップを発揮する人々の巻頭言に始まるこの書籍に、女将剣道が寄稿を依頼をされたのは、自分が長年続けてきたマレーシア宮廷舞踊によるところが大きい。
原稿依頼を受け寄稿した文章の一部
女将剣道は他国を理解するには、先ず自国の文化・教養を身に付けた上で、異文化を学び吸収する事から始まると考えている。そしてこれが国際交流を生み、世界平和への第一歩となる。この理念のもと、長年マレーシア宮廷舞踊であるガメラン・マレーダンスを通して、世界平和の実現を目指して活動してきた。それが「20世紀最大の悲劇」を生んだ広島にルーツを持つ、女将剣道に与えられたミッションと考えての行動だ。